小さいオルガンほど音がうるさい

僕の教会には来年、136ストップの大きなパイプオルガンが入る。さぞかし壮大な音を出す楽器になることだろう。ところが、パイプオルガンという楽器は、小さいものほど音が大きいことがある。正しくは、大きなオルガンは大きな音から小さな音まで幅広く出せるが、小さいオルガンは基本的に大きな音ばかり、と言うべきであろう。ストップ数の多いオルガンは、幅広い音色や音量を兼ね備えてあるため、あらゆる時代の音楽の演奏にも、賛美歌や合唱の伴奏にも全て順応できる楽器である。僕らはこのようなマルチタイプのオルガンが大好きだ。

小さな教会に、10ストップほどの小さなトラッカー式のパイプオルガンが設置されているのを見かける。このような楽器は大抵、音がやかましいかったりする。バロック音楽中心の演奏会にはむいているかもしれないけど、ロマン派の音楽には使えないことが多い。そして合唱の伴奏にもあまり融通がきかない。こんな事をいうと一部のオルガニストに怒られるかもしれないが、もう少しストップ数の多いデジタルオルガンを使えば良いのになと思ってしまう。デジタルオルガンだと、値段もパイプオルガンよりかなり安いし、音量の調節は自由自在だし、修理代も安いし、チューニングも必要ない。それに近頃のデジタルオルガンは性能が良くなり、音質もかなり本物のパイプオルガンに近くなってきている(皮肉な事にデジタルオルガンは音の狂いが全くないために、聞いただけでわりと簡単にパイプではないとわかってしまうが)。最後に少し話がずれてしまったが、そのような理由で、僕の教会の牧師は「なぜデジタルオルガンにしなかったのか?」と何度も質問してきた。「絶対パイプオルガンじゃなきゃダメ」とこだわったのはこの自分だったけどね。

Dena
犬だって小さい奴ほどやかましい

[2002年12月5日]

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