パリ旅行記・10日目〜モンマルトルとバレエ

これからの2日間は完全に自由時間。今までに行けなかった場所、まずはサン・ジェルマン・デ・プレ教会に行ってみた。教会の起源はなんと6世紀にもさかのぼる、という歴史的にはとても重要な場所だ。かなり良いパイプオルガンもあるらしい。教会に入ってみたら、わりと規模は大きくなく、装飾もそれほど派手ではなく、ちょっとシラけた。今まであまりにも数多くの素晴らしい教会を見てきたために、感覚が麻痺しているのかもしれない。

次に向かったのはモンマルトルという地区。3日前、サクレ・クール聖堂を見に行った場所だが、ここがとても気に入り、もう一度入ってみたかったのだ。ここには数多くの画家たちが自分で描いた絵を道端で売っている。画廊も多いし、この雰囲気がとてもお洒落なのだ。まず前回にも行ったアクセサリー店ANOKIで、妻のためにネックレスを購入。そして前回の訪問の時、プチトランでそばを通ったが、完全に見過ごしてしまった、エリック・サティが住んでいたという家を見に行った。サクレ・クール聖堂のすぐそばにあるこの家はとても狭く、サティの友人たちは「押し入れ」と名付けていたという。家の外壁には1890年から1898年までサティが住んでいたと記されたプレートが取り付けられていた。それからブラブラ散歩をしていたら、なんと画家ダリの美術館があるではないか。これはガイドブックにも載っていたのだが、記載が小さかったために見逃していた。ダリは大好きな画家なので、ここは絶対に訪問しないといけない。ところが今日は友人イェンスとランチをするために、12時半にノートルダム大聖堂の外で待ち合わせの約束があった。それには間に合いそうもないので、とりあえずノートルダムへ直行。

12時前にノートルダム大聖堂に到着。前回見ることのできなかった大聖堂の内部を見学。ここにある3つの大きなステンドグラスのバラ窓をどうしても見ておきたかったのだ。ちなみに、ステンドグラスの素晴らしいサン・シャペルは例外だが、パリの教会はどこも見学のための入場料をとらない。さすがにノートルダム大聖堂には観光客が多く、入場には長い列ができていたが、わりとすぐに入場できた。ちょうど12時のミサがはじまり、教会の内の周りに大勢の観光客がいる中、中心ではおかまいなしにミサが行われている、それはとても不思議な光景だった。

12時半にイェンスと落ち合って、再び彼にフランス料理のレストランに連れていってもらった。「魚釣りをする猫」という可愛い名前が付いたレストランで、昼時で外には大勢の観光客が歩いているのに、中には1カップルしかいなかった。前菜、主食、デザートを合わせてわずか10ユーロというお得なセットメニューを食べた。前菜に注文した貝の料理はフランス風のクリームソースで煮ていて美味。主食のチキンはアメリカ風でイマイチ。デザートはまるで日本のプリンに似ていてこれまた美味だった。イェンスとはこれでさよならした。彼とは今回の旅で知り合うことができて良かった。

昼食の後は、かなり執念深いが、ダリ美術館へ行くために再びモンマルトルへ。正確にはエスパス・ダリ・モンマルトルという名の美術館だ。今までみた他の美術館の入場料は8ユーロだったのに、ここは10ユーロした。約30点の彫刻とオブジェ、300点以上の挿絵やリトグラフがあるだけで、ダリ独特の細かくて幻想的な大作はなく、どちらかというと彫刻やオブジェの方が楽しかった。

その後、カフェに入り休憩。パリのコーヒーはエスプレッソなので、美味しいけど味がとても濃い。疲れている時には目が覚める。カフェの周りには多くの画家がパリの風景の絵を描き売っている。観光客の似顔絵を描いている画家も多くいる。傘を持ってパントマイムをしている人もいた。それらの様子を見ているだけで楽しい。またモンマルトルにはたくさんのギフトショップもあるので、カレンダーやマグネットなどのお土産をいくつか買った。友人のお土産に買ったスカーフは、見た目には立派なのに、値段は1ユーロほどしなかった。

少し時間が余ったので、ホテルに戻りお土産など買ったものを整理。夜は身軽で出かけたい。まず、4日目に行ったうどん屋「国虎屋」のとなりにある「サッポロラーメン2」で夕食。二人でラーメン、半チャーハン、半餃子、カツカレーを食べた。それほど美味しくはなかったが、懐かしい味がした。そこから歩いてオペラ・ガルニエに向かう。今夜はそこでバレエを観るのだ。オペラ・ガルニエは1875年に完成した、世界で最も美しいといわれている劇場。外観も立派だが、どこを見ても金づくしの内装が眩しい。1964年に画家シャガールが手掛けたという、巨大で美しい天井画は「夢の花束」という題名がついている。ここでは実際にシャンデリアの事故があったらしく、それは「オペラ座の怪人」の物語にも使われた。バレエは「リーズの結婚」という作品で、チケットは数ヶ月前にインターネットで購入していた。チケットは1枚85ユーロ。2000席余りの大観客席があるらしいが、僕らの座った席はなんと、ほぼ中心に近い最前列だった。ステージ前のオーケストラは見えるし、バレリーナたちの表情もよくわかりとても満足した。


エリック・サティの家

ノートルダム大聖堂のバラ窓

「魚釣りをする猫」

ダリ美術館

パントマイム芸人

オペラ・ガルニエ

豪華な劇場

シャガールの天井画

鑑賞したバレエ

[2009年7月8日]

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