サンディエゴでの野外コンサート

カリフォルニア州サンディエゴ、動物園で有名なバルボアパークには世界でも珍しい野外にあるパイプオルガンがある。米国の Austin 社製で、4段鍵盤の演奏台があり、パイプの総数は4,530本。パイプの他にシンバルや太鼓などの打楽器の音も操作可能。ここでは毎週日曜日の午後2時にオルガン演奏会が行われている。夏には「サマー・オルガン・フェスティバル」として、月曜日の夜7時半から演奏会がある。その夏のフェスティバルで、光栄にも僕たちは1994、1996、2000、2004年の4回演奏させて頂いた。夏の夜の野外コンサートには、1000人から2000人ものお客さんが来るのだ。サンドイッチや飲み物を詰めたクーラーボックスを持って来たり、夜は冷え込むので毛布を持って来たり、みんなピクニック気分で演奏会に来る。夜7時半はまだ少し明るいけれど、演奏している内にだんだん日が沈んで暗くなっていく。それと同時にカラフルな照明が灯されて、なんとも言えない雰囲気に包まれるんだ。演奏者としては野外ならではの珍しい経験もできる。虫や鳥の声は聞こえるし、飛行場に近いので旅客機が頭上を飛んでくるし、また海に近いので鍵盤が時々湿ってくるのだ。演奏中に自分の手の上に大嫌いな虫が歩き回った事もある。室内では残響があるけど、野外では当然ない。そのかわり、大きな音を出すと遠くの建物から音が跳ね返ってくる「エコー」が生じるけど、これがとても変な感じ。練習中は多くの観光客から「あれ弾け、これ弾け」だの注文が入る場合もあるし、みんなから見られないようにシャッターを閉めた状態で練習すると、あまりの音の大きさに耳栓なしでは練習できない。演奏会ではお喋りを交えた、楽しい内容のプログラムが好まれるので、僕らも苦手な英語を駆使して笑いをとるようにした。漫才か!

日曜日午後の演奏会は何度か聴きに行った事があるけど、サンディエゴは日差しが強くてじっと座っているのが大変なんだ。パラソルを持って来る人もいれば、そうでない人の多くは日陰のある横の方に陣取って演奏会を楽しんでいる。サンディエゴのバルボアパークは動物園が有名だが、機会があったら是非オルガンコンサートにも足を運んでみてね。

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[2004年8月9日]

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